死者供養の霊場としての歴史
恐山は貞観年間に慈覚大師円仁が開いたと伝わる霊場で、火山ガスの噴き出す岩肌と静かな湖のコントラストが、この世とあの世の境を思わせます。訪れる人の多くは、亡くなった家族を供養するために風車や小石を手向けます。
大祭・秋詣りの時期には、死者の言葉を伝えるイタコの口寄せが行われることで知られてきました。心霊スポットというより、日本人の死生観が色濃く残る信仰の場です。
肝試しではなく参拝の地として
恐山は観光地であると同時に、今も供養に訪れる人が絶えない祈りの場です。賽の河原の積み石を崩す、風車を持ち帰るといった行為は厳に慎むべきものです。
硫黄ガスが発生する区域もあり、体調によっては注意が必要です。荒涼とした風景に圧倒されますが、静かに手を合わせる姿勢で向き合うことが、この霊場にふさわしい過ごし方です。