名古屋市天白区にあるとある病院で看護師として働いていた時のお話です。
新人看護師だった私は同期の看護師たちと一緒に、がん患者様が中心の病棟で新人看護師として毎日必死に働いていました。業務にも慣れてきたころに自分の受け持ち部屋をもつことになり、同期はみんな受け持ち患者様とコミュニケーションをしっかりとっていこうと張り切っていました。
新人看護師の中でも特に同期や先輩はもちろん、患者様からも可愛がられていた子がいました。ドラマに出てくるかのようにドジだけど一生懸命で憎めない明るい子で、彼女は受け持ち患者様ともすっかり打ち解けていて、真面目で融通が利かないと言われている私はその子と患者様がいつも楽しそうにお話しているのを見てひそかにうらやましく思っていました。
彼女の受け持ち部屋は6人部屋でした。みなさん個性的ではあるものの明るい患者様ばかりでしたが、残念ながら状態が悪くなった方がいました。でも同じ病棟の個室に空きはなく仕方なく他の病棟の個室に移動することになりました。心配そうに見送っていた彼女の様子が印象的でした。
お盆の近い夏ごろになると新人看護師もそろそろ深夜勤務にデビューすることになります。
慣れない深夜勤務を緊張しながらこなす中、とある晩に彼女の受け持ちの部屋からナースコールがありました。
軽症患者様が多いその部屋からナースコールなんてめずらしいなと思いつつ、その晩の深夜勤務だった私は懐中電灯を片手に大部屋を訪れました。患者様を起こしてしまわないように見回りますが、どなたもぐっすり眠っていて誰がナースコールをしたのかわかりません。不思議に思いながら念のためにもう一度部屋を見回ると、とある空きベッドのテレビがザーっと砂嵐状態になっていました。誰も使っていないベッドなのに誰がテレビをつけたんだろう?消し忘れたんだろうか?と不思議に思いながらもテレビのスイッチを消して休憩部屋に戻りました。しばらくしてまた同じ部屋からナースコールがあり、また砂嵐。テレビの故障か?とその夜一緒に勤務していた先輩に確認しても理由はわからず、すっきりしないまま朝を迎えました。
朝になり日勤のスタッフに申し送りを終えほっと一息ついた時、伝えるかどうしようか迷いましたが、そういえばと、テレビの話をすると、そのベッドはこのあいだ他の病棟の個室に移った患者様のベットで、あれからずっと空きベッドだったとのこと。みんなで顔を見合わせたときに、内線がなりました。
その患者様が昨晩亡くなられたよ、受け持ち看護師さんに伝えてと師長さんからでした。
「じゃあ、昨夜のナースコールは〇〇さんが、挨拶に来てくれたんだね」
心霊現象は信じていなかった私ですが、その時に先輩が言った言葉はすんなりと「そうなんだ」と思いました。否定する人は誰もなく、先輩が「そういうことってよくあるんだよ」と言った言葉が印象に残っています。きっと同期と患者様との間の信頼関係があったから来てくれたんだなと思いました。
ナースコールに気づいたのが受け持ちだった同期ではなくて申し訳ないなと思いながらも、同期や他の看護師たちに患者様の最後のメッセージを伝えることが出来てよかったなと思った出来事でした。
新人看護師だった私は同期の看護師たちと一緒に、がん患者様が中心の病棟で新人看護師として毎日必死に働いていました。業務にも慣れてきたころに自分の受け持ち部屋をもつことになり、同期はみんな受け持ち患者様とコミュニケーションをしっかりとっていこうと張り切っていました。
新人看護師の中でも特に同期や先輩はもちろん、患者様からも可愛がられていた子がいました。ドラマに出てくるかのようにドジだけど一生懸命で憎めない明るい子で、彼女は受け持ち患者様ともすっかり打ち解けていて、真面目で融通が利かないと言われている私はその子と患者様がいつも楽しそうにお話しているのを見てひそかにうらやましく思っていました。
彼女の受け持ち部屋は6人部屋でした。みなさん個性的ではあるものの明るい患者様ばかりでしたが、残念ながら状態が悪くなった方がいました。でも同じ病棟の個室に空きはなく仕方なく他の病棟の個室に移動することになりました。心配そうに見送っていた彼女の様子が印象的でした。
お盆の近い夏ごろになると新人看護師もそろそろ深夜勤務にデビューすることになります。
慣れない深夜勤務を緊張しながらこなす中、とある晩に彼女の受け持ちの部屋からナースコールがありました。
軽症患者様が多いその部屋からナースコールなんてめずらしいなと思いつつ、その晩の深夜勤務だった私は懐中電灯を片手に大部屋を訪れました。患者様を起こしてしまわないように見回りますが、どなたもぐっすり眠っていて誰がナースコールをしたのかわかりません。不思議に思いながら念のためにもう一度部屋を見回ると、とある空きベッドのテレビがザーっと砂嵐状態になっていました。誰も使っていないベッドなのに誰がテレビをつけたんだろう?消し忘れたんだろうか?と不思議に思いながらもテレビのスイッチを消して休憩部屋に戻りました。しばらくしてまた同じ部屋からナースコールがあり、また砂嵐。テレビの故障か?とその夜一緒に勤務していた先輩に確認しても理由はわからず、すっきりしないまま朝を迎えました。
朝になり日勤のスタッフに申し送りを終えほっと一息ついた時、伝えるかどうしようか迷いましたが、そういえばと、テレビの話をすると、そのベッドはこのあいだ他の病棟の個室に移った患者様のベットで、あれからずっと空きベッドだったとのこと。みんなで顔を見合わせたときに、内線がなりました。
その患者様が昨晩亡くなられたよ、受け持ち看護師さんに伝えてと師長さんからでした。
「じゃあ、昨夜のナースコールは〇〇さんが、挨拶に来てくれたんだね」
心霊現象は信じていなかった私ですが、その時に先輩が言った言葉はすんなりと「そうなんだ」と思いました。否定する人は誰もなく、先輩が「そういうことってよくあるんだよ」と言った言葉が印象に残っています。きっと同期と患者様との間の信頼関係があったから来てくれたんだなと思いました。
ナースコールに気づいたのが受け持ちだった同期ではなくて申し訳ないなと思いながらも、同期や他の看護師たちに患者様の最後のメッセージを伝えることが出来てよかったなと思った出来事でした。
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