それは、私がまだ5~6歳くらいの子供だった頃のことだと思います。ある夜、父親の帰りを玄関で一人で待っていました。外は真っ暗だったことは覚えているのですが、子供なのでそんなに遅い時間ではなかったかと思います。父親の帰りを待ちながら、玄関の扉の横にあるすりガラスの窓を眺めていました。すると、そこに白い手袋のような手が見えたのです。両手がありました。その手は、まるで手遊びをしているようにひらひらを動いていて、私は目が離せずに見つめていました。不思議と怖い気持ちはなかったです。今になって思い返すと、親の帰りを待っている子供を楽しませようとした優しい霊が見守っていたのかとも考えています。
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