足利女子高校の話です。霊感の強い友達がいました

足利女子高校の話です。霊感の強い友達がいました。

友達は陸上部でした。毎日校庭で練習をしていると、必ず夕方に、渡り廊下のところに女の子が立っている、と言うのです。

最初は同じ陸上部の誰かの友達なんだろうと思っていたそうです。しかしあまりに毎日その渡り廊下からずーっと外の自分たちの方を見ていたし、ほとんど身じろぎもせずにいるので、不思議に思い、他の部員に、あの女の子は誰の友達なのか?と渡り廊下にたたずんでいる女の子を指差しながら尋ねたそうです。

すると部員は不思議そうに、どこにいるの?何のことなの?と逆に友達に聞いてきたそうです。そこで初めて友達は、その女の子は自分にしか見えない存在で、この世にはいない子なのだと気がついたそうです。

どうやらその子は霊感の強い友達のことを気に入ったらしく、それからは日中でも、その渡り廊下を通っているときは天井のほうにぼうっと現れてじっと友達を見ているそうです。

私もその友達と渡り廊下を歩いている時に、今ね、あの隅にいるよ、と言われたことがありますが、私には全くわかりませんでした。真っ黒なセーラー服を着てちょっと寂しそうにぼーっと浮いているそうです。

この友達は、高校を卒業するとすぐに亡くなりました。突然死らしいです。

そして母校も、近年の少子化の影響を受け、近々 足利高校という男子高と合併します。
あの校舎も取り壊される予定です。